Naegi

逍遥

バーチャル 修学旅行の夜

詩を音読することによってこれほどまでにわだかまりがほどけるのだと知った今日。

相変わらず、通えない大学を横目に散歩してブルーになった夕方、

宮沢賢治の詩を読み上げたら気持ちがとても楽になった。

喪失を目の前にした詩人の言葉がこれほどまでに心に響くのは

当たり前を享受できなくなった時だからこそだと気づく。

 

家に籠ることによって、生活形態は大きく変わってしまったが

3週間目を迎えるとなると要領を得てきた。

今までは、予想していた日常とのギャップとの間に

苦しめられていたが、漸くこれを日常として受け入れられるようになった。

思い描いていた未来とは違うものの、設計通りの人生の満足度は高くないのが常なのだ。先哲が言っていた通り、欠乏が人を強くさせる。

現状に納得がいかないのを、別のものに昇華できればそれでよい。

 

 

この前向きな思考にしてくれたのはとある友人のおかげだ。

今日は、こんなご時世だからこそ、会えないはずの友人との

コミュニケーションを意識的にしている。

いつかまた会おう、と半ば社交辞令的に約束する間柄の友達って

結局言い訳をつけて会うことはない。

そうこうしている間に、そこの関係性は終わり、

相互のSNSのアカウントをフォローして、間接的に

現状を知るということに留まる。

 

それはあまりにも悲しいので、某友人にzoomのお誘いをした。

もちろん快諾してくれて、今日の夜、zoomにて10月ぶりの再会を

果たした。

 

高校も大学も違う学校で、

とある所属団体の研修で10分ほど話しただけの関係性だが、

後日、音楽の趣味が似通っていることが発覚して一気に仲良くなった。

今度、私の居住地の付近でライブがあるので、その子が遊びに来るはずだったものの

件のウイルスでその予定は無しに。

 

思い切ってzoomに誘って通話したところ、本当に最高だった。

音楽の話をしようと、ライブに行けない悔しさを話すと

zoom通話も本来だったら存在しないものだし、

むしろこの現状に感謝したいよね、と言われてはっとした。

リアルで会ったのは10分足らずのものだから、本来であれば

通話する程の関係性までに達していない。

でも、こんな毎日だからこそ通話が実現できた。

 

そこから4時間ぶっ通しで語り続けた。

本来は音楽の話でもしようではないか、ということで

机の横には音楽雑誌をスタンバイしておいたが

音楽の話をすることは殆どなく、今までの軌跡、

そしてこれからの人生、アフターコロナの社会など

心の奥底まで語りつくした。

 

初対面レベルの人に本来であれば語ることのない

これからの夢、過去の辛い出来事から学んだことを

気張ることなく話しつくせた。

そして、その子の人生や夢、思考していることなど全てを

語りつくした。

4時間半あっという間だった。

 

オンラインでも修学旅行の夜のような気分になれるとは。

良い社会に生きているんだなあ。

良い刺激が得られたなあ。

自分を肯定的に見つめ返す、良い機会でした。

(良い、を連発する辺りから今日の幸福度は高い)

 

ーーー

 

今日は少しニュースを見てブルーになったものの、

最終的には多幸感に包まれた。

素敵なご縁に感謝したいな。

 

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↓最近これしか聴いてない


サニーデイ.サービス / 東京 / あじさい

日本語が美しいのと、軽妙な曲調が良い!

やっぱり歌詞の美しい音楽には魅せられるね。

70年代風の曲調とミュージックビデオも相まってこれは最近のお気に入り。

 

 

毎朝、これを聴くと希望に包まれるんです。

 

元ネタこれらしいけど。

素敵ですねーーーー


The Style Council - My Ever Changing Moods (Piano Version)

 

父から詳しく聴いたけど、サニーデイ・サービスって良いね。

ここで父の音楽経験と交差するのエモいな。